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久しぶりに、秘密部屋を更新しました。
URLの請求がいくつか着たので、書きたくなったもので(笑)
相変わらず単純です。
今日は良い夫婦の日ですし、
投票所でも入れていただいているので黒羽家の小説を以下に。
家族設定なので、苦手な方はお気をつけください。
**************
俺の奥さんは、自慢じゃないがめちゃくちゃ綺麗だ。
俺の前では可愛い面も見せてくれるし、
ひとたび柔らかに微笑めば、世界三大美女も嫉妬するほどに。
けどけど、最近、その奥さんが俺に構ってくれないんです。
~良い夫婦の日を過ごしたのは?~
「黒羽、自分、何回ため息ついてんねん。」
近場で事件が起こったため、帰りに寄ったとやってきたのは、
高校時代からの友人であり、妻である新一の無二の親友でもある
服部平次、その人だった。
日曜の午後から物騒やなぁと笑いながら入って来た服部に
そんな物騒な場所帰りで友人の家に来るなと快斗も新一も思ったが
門前払いにするわけにもいかず、色黒の彼を居間に通した。
もちろん、この家には、免疫の低い幼い子供たちがいるために
洗面所で必要以上に手洗いはしてもらったが。
「ため息かぁ。付いてたおれ?」
「ああ。何度もな。」
快斗が準備したお茶を飲みながら、向かいに座る彼に平次は声を掛ける。
それに快斗は軽く視線をカーペットのほうへと移した。
平次もつられて視線を向ければ、本を読む母とその周囲を取り囲む4人の子供達
という、まさに長閑で理想的な光景が広がっている。
広めの窓から差し込む柔らかな日差しの下で、響く穏やかな声は
朝方から動きっぱなしの平次には子守唄のようにも感じた。
「もう、ちびたちも3歳か?」
「ちびって。悠斗と由梨はね。」
「早いなぁ。わいらも年を取るはずや。」
「これから、ますます可愛くなるんだろうなぁ。」
口ではそういいつつも、やはりどこか不満げな快斗に
平次は小首を傾げる。
「ほんまにおかしいで、自分。」
「いや、子供達は本当に可愛いよ。けど、新一がさぁ。」
「ああ。ヤキモチか。」
ポンッと手を叩く平次に、馬鹿にするなと快斗は眉間にシワを寄せた。
これでも、切実な問題なのだ。
「最近、やってないし。」
「おまえ、昼間っから何言ってんねん。」
「平次はどうなんだよ?」
「うちは・・・って。関係ないやろ!!」
平次のケチ~。と言いながら、
快斗は拗ねた子供のようにテーブルに頭を乗せた。
視界の先に映る子供達と妻の姿を見るのは悪くは無い。
平和だとも思うし、幸せだと思う。
けど、けど。
「こないだなんてさ、ちょっと目を放した隙にナンパされてるし。」
「工藤やからなぁ。」
「男共はすれ違いざまにイヤラシイ目を向けてくるだろ。」
「工藤やからなぁ。」
「それで、見せつけにキスすれば、子供の前って蹴られるし。」
「・・・そりゃ、そうやろ。」
ぬるくなったお茶を眺めながら、平次はだらしない友人を見つめた。
その気持ちが全く分からないわけではないが、
平次のところは1人息子のため、完全に妻を独り占めされることは少ない。
加えて好奇心の固まりのせいで、母の傍より動き回っていることも多いのだ。
これが、大学では大人気のマジシャンの卵とは誰も思わないだろう。
未だに『ヴー』とうなっている彼に平次は深々とため息をついて、口を開いた。
「しゃあない。今日は子供らを家で預かったる。」
「は?」
「ちょうど、明日は祝日やし。わいも休みやからな。一晩だけやで。」
「平次様vv」
「何かあったのか?」
夫が友人の手を握り締めて涙を浮かべている光景に
新一は軽く欠伸を漏らしながら首をかしげる。
声のほうを見れば、その背後で眠っている子供たちが見えた。
「ちびたち寝たんやな。」
「ん。本を読んでたら寝ちゃってさ。それより、何を話してたんだ?」
「いや、今日って良い夫婦の日やから・・・。」
「ああ。葉平が今夜、家に来るって話か。」
「「は??」」
突然の言葉に、平次と快斗は目が点になる。
そんな2人の反応に
『聞いて無いのか?』と新一はキッチンでお茶を注ぎながら肩をすくめた。
「和葉ちゃんが、最近ゆっくり平次と過ごしてないって言ってたからさ。
たまには奥さんを労わってやれよ。良い夫婦の日だし。」
「和葉が・・。」
「ちょ、新一。俺、聞いてない。」
「昨日の夜言ったぞ。たっく、覚えてないのかよ。
てなわけで、買出しに行ってくる。あいつらよろしくな。」
ひらひらと手を振ってさっそうと出て行く新一に快斗は握っていた手に力を込める。
平次が『ギャー』と声をあげようが知ったことではない。
「裏切り者ーーーー」
「不可抗力やっ!!!」
さてさて、今夜良い夫婦の日を過ごしたのは、果たして。。。
URLの請求がいくつか着たので、書きたくなったもので(笑)
相変わらず単純です。
今日は良い夫婦の日ですし、
投票所でも入れていただいているので黒羽家の小説を以下に。
家族設定なので、苦手な方はお気をつけください。
**************
俺の奥さんは、自慢じゃないがめちゃくちゃ綺麗だ。
俺の前では可愛い面も見せてくれるし、
ひとたび柔らかに微笑めば、世界三大美女も嫉妬するほどに。
けどけど、最近、その奥さんが俺に構ってくれないんです。
~良い夫婦の日を過ごしたのは?~
「黒羽、自分、何回ため息ついてんねん。」
近場で事件が起こったため、帰りに寄ったとやってきたのは、
高校時代からの友人であり、妻である新一の無二の親友でもある
服部平次、その人だった。
日曜の午後から物騒やなぁと笑いながら入って来た服部に
そんな物騒な場所帰りで友人の家に来るなと快斗も新一も思ったが
門前払いにするわけにもいかず、色黒の彼を居間に通した。
もちろん、この家には、免疫の低い幼い子供たちがいるために
洗面所で必要以上に手洗いはしてもらったが。
「ため息かぁ。付いてたおれ?」
「ああ。何度もな。」
快斗が準備したお茶を飲みながら、向かいに座る彼に平次は声を掛ける。
それに快斗は軽く視線をカーペットのほうへと移した。
平次もつられて視線を向ければ、本を読む母とその周囲を取り囲む4人の子供達
という、まさに長閑で理想的な光景が広がっている。
広めの窓から差し込む柔らかな日差しの下で、響く穏やかな声は
朝方から動きっぱなしの平次には子守唄のようにも感じた。
「もう、ちびたちも3歳か?」
「ちびって。悠斗と由梨はね。」
「早いなぁ。わいらも年を取るはずや。」
「これから、ますます可愛くなるんだろうなぁ。」
口ではそういいつつも、やはりどこか不満げな快斗に
平次は小首を傾げる。
「ほんまにおかしいで、自分。」
「いや、子供達は本当に可愛いよ。けど、新一がさぁ。」
「ああ。ヤキモチか。」
ポンッと手を叩く平次に、馬鹿にするなと快斗は眉間にシワを寄せた。
これでも、切実な問題なのだ。
「最近、やってないし。」
「おまえ、昼間っから何言ってんねん。」
「平次はどうなんだよ?」
「うちは・・・って。関係ないやろ!!」
平次のケチ~。と言いながら、
快斗は拗ねた子供のようにテーブルに頭を乗せた。
視界の先に映る子供達と妻の姿を見るのは悪くは無い。
平和だとも思うし、幸せだと思う。
けど、けど。
「こないだなんてさ、ちょっと目を放した隙にナンパされてるし。」
「工藤やからなぁ。」
「男共はすれ違いざまにイヤラシイ目を向けてくるだろ。」
「工藤やからなぁ。」
「それで、見せつけにキスすれば、子供の前って蹴られるし。」
「・・・そりゃ、そうやろ。」
ぬるくなったお茶を眺めながら、平次はだらしない友人を見つめた。
その気持ちが全く分からないわけではないが、
平次のところは1人息子のため、完全に妻を独り占めされることは少ない。
加えて好奇心の固まりのせいで、母の傍より動き回っていることも多いのだ。
これが、大学では大人気のマジシャンの卵とは誰も思わないだろう。
未だに『ヴー』とうなっている彼に平次は深々とため息をついて、口を開いた。
「しゃあない。今日は子供らを家で預かったる。」
「は?」
「ちょうど、明日は祝日やし。わいも休みやからな。一晩だけやで。」
「平次様vv」
「何かあったのか?」
夫が友人の手を握り締めて涙を浮かべている光景に
新一は軽く欠伸を漏らしながら首をかしげる。
声のほうを見れば、その背後で眠っている子供たちが見えた。
「ちびたち寝たんやな。」
「ん。本を読んでたら寝ちゃってさ。それより、何を話してたんだ?」
「いや、今日って良い夫婦の日やから・・・。」
「ああ。葉平が今夜、家に来るって話か。」
「「は??」」
突然の言葉に、平次と快斗は目が点になる。
そんな2人の反応に
『聞いて無いのか?』と新一はキッチンでお茶を注ぎながら肩をすくめた。
「和葉ちゃんが、最近ゆっくり平次と過ごしてないって言ってたからさ。
たまには奥さんを労わってやれよ。良い夫婦の日だし。」
「和葉が・・。」
「ちょ、新一。俺、聞いてない。」
「昨日の夜言ったぞ。たっく、覚えてないのかよ。
てなわけで、買出しに行ってくる。あいつらよろしくな。」
ひらひらと手を振ってさっそうと出て行く新一に快斗は握っていた手に力を込める。
平次が『ギャー』と声をあげようが知ったことではない。
「裏切り者ーーーー」
「不可抗力やっ!!!」
さてさて、今夜良い夫婦の日を過ごしたのは、果たして。。。
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